圧力調理のススメ
圧力鍋による調理を適切に行うことによって、一部の食材(豆類、ナス類、カボチャ類)において、レクチンを破壊し、無害化させることが可能です。
ただし、小麦・大麦などは、圧力調理でもレクチンを破壊できないので注意!
ナス科の野類(ナス、じゃがいも、トマト、唐辛子、ピーマン、パプリカ、クコの実など)
ウリ科の野菜(カボチャ、きゅうり、ズッキーニなど)
雑穀(キヌアなど)
圧力鍋の基本について
圧力鍋とは、鍋の中で真空状態を作り出し、高温・高圧で調理する方法です。
調理時間が短くて済んだり、煮込んだ肉がホロホロになったりと、多数のメリットがあります。
一方で、圧力鍋は基本的に大きくて重く、取り扱いや手入れに注意が必要となります。
ネットで検索すると、「圧力鍋 爆発」などの記事がヒットするので心配になる人もいるかもしれませんが、現在の圧力鍋は安全性にも十分に気を配られており、普通の使い方をしている分には大丈夫ですので安心してください。
いくつかのポイントさえ守れば料理初心者でも安心して扱うことができますので、しっかり活用してレクチンフリー生活に繋げていきましょう。
圧力鍋の選び方
圧力鍋を選ぶ際には、以下のポイントに気を付けると良いでしょう。
- 通常の圧力鍋か、それとも電気圧力鍋か
- 容量
- 圧力の強さ
- デザイン
- 安全性
- (通常の圧力鍋の場合)重さ、持ちやすさ
- (通常の圧力鍋の場合)IH対応かどうか
現代の圧力鍋は、基本的に厳しい安全基準をクリアしたものだけが販売されていますので、よほど気になる人以外は、安価で気に入ったデザインの圧力鍋を選んでしまって構いません。(ただし、説明書はしっかり読んでくださいね!)
なお、当サイトの健康レシピで紹介している『ボーンブロススープ』を作るのであれば、5リットル以上の大きいサイズの圧力鍋を選ぶことを強くオススメします。
レクチンを破壊するための圧について
圧力鍋は、製品によって最大圧力が大きく異なります。
また、たいていの圧力鍋は、圧力の強さを何段階か選ぶことができます。
レクチンフリーという観点からすると、しっかりレクチンを破壊できる高圧のものを選びたいところですが、「どれくらいの圧で、どれくらいの時間調理すれば、レクチンを破壊できるのか?」という点が気になることでしょう。
書籍『食のパラドックス』の218ページに記載されているコラム「圧力調理器は最新式を」では、『クイジナート社』と『インスタントポット社』の電気圧力鍋が取り上げられています。
電気圧力鍋の最大圧力は、通常のものに比べると低めで、それぞれ
「クイジナート社のCPC-400KJ: 最高圧力89 kPa」
「インスタントポット社のInstant Pot Nova Plus: 最高圧力80kPa」
です。
このことから、「レクチンを破壊するために超高圧は不要」と考えて良いでしょう。
もちろん、「圧が強い方が、レクチンをより確実に無毒化できる気がする」「高圧の方が気持ち的に安心できる」というのであれば、高圧の圧力鍋を選ぶのは良い選択だと言えます。
(参考までに、2020年4月時点で世界最高クラスの圧力鍋は、146kPa。
一般的な圧力鍋の1.6倍の圧力値!)
オススメの圧力鍋(通常タイプ)
超高圧。IH対応。もちろん安全性も考慮。
予算とデザイン的に問題が無ければイチオシ。
世界最高クラスの超高圧。IH対応。当然のことながら安全性も考慮。
値段は高い。
高圧。IH対応。安全性も考慮されている。
コスパ的には最強。
フィスラーのビタクイックプラスは扱いが少し難しいので中級者向け。
上位機種のコンフォートプラスは初心者向けだけどお値段が凄いことに・・・。
料理好きな人や、本格的に圧力調理に取り組みたい人にとっては、かなり有力な候補ですけどね。
オススメの電気圧力鍋
食のパラドックスで紹介されている、インスタントポット社が出している製品。
最大圧力は低め。
圧力鍋として以外にも、煮込む、炒める、蒸す、炊飯、スロークック、ヨーグルトメーカーなどとして使うことができる。
下準備をした食材を入れ、料理に応じた調理プログラムボタンを押すだけで、自動調理が可能。
同じく食のパラドックスで紹介されている、クイジナート社の製品。
こちらも最大圧力は低め。
圧力鍋として使う以外にも、煮込む、炒める、炊飯などができる。
圧力鍋の使い方
圧力鍋の使い方は以下の通り。
- 蓋を開ける
- 材料を入れる
- 蓋を閉める
- 強火で加熱
- 圧力が掛かったら弱火にする
- 放置
- 火を止めて放置
- 圧が抜けてから蓋を開ける
参考動画はこちら。(フィスラーのプレミアム圧力鍋。)
基本は他のメーカーでも同じです(電気圧力鍋となると少し違いますが)。
圧力鍋を購入したら説明書が付いてきますので、しっかり読みましょう。
圧力鍋のお手入れの仕方
圧力鍋で調理を行った後は、毎回、お手入れをすることが必要です。
圧力鍋には細かいパーツ(圧力調整弁など)が付いており、そこに食材のカスなどが詰まると危険ですので、パーツを分解して洗う必要があります。
正しく使っている限り、まず、爆発はしませんが・・・調子に乗って限界以上に具材を入れて圧力を掛けたりすると、吹きこぼれたりはします。大変です。(経験談)
最初はやや面倒に感じるかもしれませんが、意外とすぐに慣れますし、(これも経験談)
ボーンブロススープを作る場合などは、数食分を一度にまとめて作ることができるので、トータルで考えると、十分お釣りが来る・・・と思って頑張りましょう。
こちらも参考動画を貼っておきます。