米と糠と玄米の話
「日本人はお米が主食!」「お米を食べないなんて考えられない!」という人は多いかと思います。
かくいう僕自身も、お米は大好きなので、
ゆる~くレクチンフリーを実践しながらも、お米&米粉はほぼ日常的に食べています。
(体調次第で、週に2~3日「お米抜き」をすることもあります。)
・・・とはいえ。
イネ科の植物は単子葉であり、レクチンフリー的にはお米はアウト。
書籍『食のパラドックス』では、
残念ながら、
「米と玄米は、どちらも『ジャスト・セイ・ノー』リストの中に入っている」
のです。
とはいえ、レクチンはその大半が『皮』『外皮』に含まれているものであり、
書籍中でも、
「糠にはレクチンが含まれており、アジアの文化圏では数千年間もそれを取り除いてきた。」(p.61)
「食べるなら、精製した白いものを。玄米は毒。」(p.245)
といった感じのことも書かれているので、
「精米を適度に食べる分には、一応、ダメでは無い・・・はず」
と、
考えています。
ただ、これまた本の中で、
「もし穀物を食べるのであれば、(レジスタントスターチを多く含んでいる)インド米のバスマティ種の白米にすると良いが、
糖尿病およびその予備軍やがんの患者、また痩身が目的であれば、この比較的無害な穀物さえ遠ざけておくのが安心だ。」(p.283)
とも書かれているので、
人によっては、白米ですら避けた方がいいかもしれません。
このあたりは、体質や体調と要相談ですね。
一方、米糠には大量のレクチンが含まれているので、少なくとも、米糠をそのまま食べるようなことは避けた方が良いでしょう。
ぬか漬けは大丈夫のはずですが、
気になる人は、十分に発酵させた上で、しっかり糠を落としてから食べるようにしましょうね。
ちなみに、「玄米はNG」と明確に書かれていますが、レクチンは発芽させても消えないということから考えると、発芽玄米もダメ。
寝かせ玄米・発酵玄米は、昔、しばらく実践したことがあるのですが、
僕の場合は、3ヶ月くらいで身体が受け付けなくなって、断念せざるを得なかったので・・・その経験からすると、
「体質にもよるだろうけれど、基本的には、玄米自体を避けた方が良い」
と言えます。
・・・発酵の過程でレクチンは分解されるはずなんですけどね・・・レクチン以外にも体質に合わないものが含まれていたのでしょうか。。。
まとめると、
NG: 玄米、米糠
OKとまではいかないが、NGでもない: 精米
と、いったところです。
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ついでに書いておくと・・・
お米について色々と調べてみたところ、どうやら、日本で日常的に白米を食べるようになったのは、
実は、それほど昔のことでは無く、
「奈良時代に、貴族の人たちが白米を食べるようになった」
「庶民は、分づき米に、アワやヒエ(どちらもレクチンフリー)を混ぜたものが主流だった」
とのことで、
「一般的な日本人が白米を食べるようになったのは、江戸時代になってから」
らしいです。
そして、
「精製して白米にしたことで、胚芽部分に多いビタミンB1が取り除かれてしまい、脚気(かっけ)が流行した」
ということがあったようです。
厄介なのは、
「胚芽には、毒になる部分(レクチン)と、栄養(ビタミンB1など)が、同時に含まれている」
という点ですね。
他にビタミンB1が含まれる食材をほとんど摂らない人にとっては、多少の毒を取り込んだとしても栄養を摂取した方がトータルでプラスになるでしょうし、
他の食材やサプリメントでビタミンB1等が足りているのであれば、ただ毒を取り込むだけの結果になってしまう・・・と。
玄米食に対する評価が分かれる背景には、こうした、「食事全体を通しての、栄養に関する総合的な視点の欠如」というのもあるのかもしれません(^^;